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2007年10月23日 (火)

トイレ表示 なぜ男は青、女は赤?

 昨日22日の朝日新聞の「疑問解決 モンジロー」というコーナーで、「トイレ表示 なぜ男は青、女は赤?」というテーマが取り上げられていました。
 日常的に、こうした色による性差はみかけます。また、私も自然にこれを受入れています。そこを、なぜ、と問い掛けられると、戸惑ってしまいます。

 この記事では、こんなことが書かれています。

中世に欧州で描かれた聖母マリアの姿は赤のドレス、キリストは青の衣服を身につけているものが多い。信者たちがそれに影響を受けて、後に男女の違いに分かれていった。欧州などでは新生児の誕生時に男の子に青、女の子はピンクを着せる習慣が今も残っていて、それもここから来ているんじゃないかという。


 我が家でも、赤ちゃんの服をお祝いにプレゼントする時などに、確かにこうした色分けをして選んでいます。もらい物もそうでした。

 こうした傾向は世界的だそうで、男性は青系、女性は赤系を好みの色としているということです。

 さて、日本のトイレの色分けは、1964年の東京オリンピックあたりからで、1970年の大阪万博で知れ渡ったそうです。
 ただし、海外でトイレの表示を青と赤に色分けしている例は少ないらしいのです。
 私は、これまでにいろいろな国へ行きましたが、この色分けがなされていたかどうか、どうしたわけか記憶にありません。じっくりと表示を確認していくことが少なくて、瞬間的に絵を見て男女別を判断してトイレに行くからでしょうか。
 今度、海外に行くことがあったら、よく確認します。

 これは、ジェンダー(文化としての性差)という問題でもあります。
 そこで、この固定観念を排して色分けをやめ、水戸市などではトイレの男女の表示を同系色にしました。すると、男も女も間違って入ることが多く、思わぬトラブルが続出したのだそうです。
 市民千人にアンケートをしたところ、7割が青と赤の色分けを支持したために、結局は元に戻したのだとか……。

 このようなことが起こるのは、日本は文化的なレベルが高いので、さまざまな情報を瞬間的に判断できる人が多いからではないでしょうか。漢字をグラフィックとして判断するよう訓練されているので、絵の違いはたやすいことです。その上、色分けがあれば、なおさら判断は瞬時です。

 今から6年前に、初めてイギリスへ行きました。ケンブリッジ大学のピーター・コーニツキ先生のもとへ、データベース作成の打ち合わせで訪問したのです。これは、今も続いています。次のアドレスで公開していますので、興味のある方はご覧ください。

http://base1.nijl.ac.jp/~oushu/

 さて、、地図を片手に、キャスター付きのバッグを引きずって、ヒースロー空港から地下鉄と列車を乗り継いでケンブリッジに直行しました。ロンドンもケンブリッジも単色の街だというのが、第1印象でした。

 その日は、ピーター先生のご自宅にお世話になることとなり、先生とご一緒に夕食の買い物に出かけました。先生お手製のカレーを作ってくださるとのこと。初対面なのに買い物に一緒に連れて行ってくださり、カレーの材料やワインなどを物色するという、楽しい一時でした。
 買い物をしながら、いろいろな話をした中に、服装のことがありました。
 その日の先生は、赤いパンツを穿いておられたのです。ワインを選びながら、先生は私に、伊藤さんは赤い服は着ないの?、と訊かれたのです。
 私は、ネクタイでさえ赤は滅多にしないんですよ、と答えたら、赤い色は元気が出ますよ、という趣旨のことをおっしゃいました。赤が流行だとも。

 その夜、奥様を交えて先生の通訳を介して、インドの話で盛り上がりました。奥さんは、インドの文学・文化・美術の専門家で、ケンブリッジ大学の先生です。
 その奥様も、真っ赤なセーターでした。対する私は、焦げ茶のタートルネックのセーターに黒いズボンという、いかにも日本風の地味な格好でした。
 浮世絵やインド美術の実物や写真を見ながら、カラフルな話題になりました。色彩に関する感覚の違いに、日本文化を考えるきっかけをもらいました。

 以来、赤いモノを身につけるように心がけることが多いのですが、私にとっては、それでもささやかな冒険ではあります。

 実は、昨日22日の本ブログで、藤田宜永と小池真理子の会話部分を、青と赤で色分けしていました。

http://blog.kansai.com/genjiito/83

 ここから、文章を色分けするのは、性差を考える時には意味がないことがわかりました。
 しかし、トイレの色分けは、重要なメッセージを持っています。

 この問題は、ジェンダーに関連して、いろいろと調査がなされていることでしょう。調べてみると、たくさんの意見が確認できそうです。
 色による区別と、それを我が身に着けることは、まったくの別問題です。私が赤いブレザーやセーターやズボンを着ることは、100%ないことです。私が、そのような文化を持ち合わせていないと思われるからです。しかし、色が持つ役割を理解はできます。

 どうやら、このあたりに切り込む糸口がありそうです。

 ピーター先生は赤いパンツを穿かれます。私にはできません。
 しかし、トイレなどの男女の識別で、私は、赤は自分が属するものではないということには、瞬時に反応します。ピーター先生はどうでしょうか。おそらく、色には関係なく、図や表示で判断なさるのではないかと思われます。今度お目にかかった時に訊いてみましょう。

 いずれにしても再考する価値のあるテーマなので、また取り上げることがあると思います。

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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