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2008年2月19日 (火)

仕事場との別れ

 職場が、品川から立川へ移ります。
 9年前に着任した時から、移転の話は聞いていました。閣議決定なので変更はない、といわれながら、どこまで本当なのかと半信半疑の9年間でした。


Awi_igau_s国文研の最後の桜



 3年前から、少しずつ本当に移転があるのだな、と思う反面、またいつもの調子で先延ばしになるのでは、と、さほど実感を持たずにきました。それが、やっと現実の話となり、私もとうとう自分の部屋を去る日が来ました。

 3vhfpdsw_s部屋の入口



 今は、部屋の前は段ボールの山です。部屋の前に置いておくと、業者の方が持っていってくれます。これは、最後の段ボールたちです。
 大量の本や資料はすでに搬出し、最後はコンピュータ関係の機械類が多いので、取り扱い注意の赤いシールをベタベタと貼りました。
 入口から見える印刷の出来るホワイトボードは、6年前から使用している私の秘密兵器でした。もっとも、十分に活かしきれなかったように思います。新天地はこれまでよりも広い部屋とのことなので、そこで活躍してもらいましょう。
 隣奥の倉庫はいつもは閉まっていますが、今日は収蔵品の搬出のために人の出入りがあります。


 洗い場へ行く通路も、各先生方の荷物で雑然としています。


Wuwmnfmj_s通路



 一昨年に取材を受けた時の写真が見つかったので、これも記念として残しておきます。


Kup0ui1d_s研究室で




 その私の机の周りの最後の日は、こんな状態です。

Y3jqtpqd_sバックアップ



 パソコンのデータをバックアップすることが、最後の仕事となりました。
 荷物がなくなり寂しくなった部屋にいるのは私だけです。まずは部屋に感謝して、ビールで乾杯しました。
 そして、1テラバイトのハードディスクを3台ほど積み重ねて、これまでに作り溜めてきたデータを保存します。これは、パソコンが移送中に壊れた場合を想定してのバックアップです。
 何日もかけてやっています。そして、今日が最後の作業です。約3時間かかりました。
 その間、部屋の片づけをします。
 時間は、夜の10時を過ぎた頃です。
 そういえば、何度もこの部屋に泊まり込んで、徹夜の仕事をしたものです。
 唯一の小さな窓から見える街燈も、今夜で見収めです。


S1fujchf_s最後の整理



 この部屋は、もともとは倉庫だったとかで、奥が狭くなる遠近法を実感できる場所でした。
 たくさんの方々が、私の仕事を手伝うために出入りしてもらった部屋でもあります。
 こんな狭い所に、四、五人の学生さんたちがいたこともあります。
 荷物がごった返す部屋で狭い思いをさせ、今思い返しても、本当に恐縮します。
 最初に手伝いに来てくれた内の2人は、海外の『源氏物語』情報の整理や、ケンブリッジ大学との共同研究の仕事で、今も強力な助っ人として全幅の信頼を置けるサポーターとなってくれています。
 学会情報が順調に更新されていて重宝がられるのも、仕事の合間に駆けつけてくれる助っ人がいるからです。
 縁もゆかりもない私を、長い期間にわたって手助けしてもらっているのは、もうボランティアとしか言いようのないものです。何といっても、交通費が出ないのですから。食事をまともにすると、赤字の手弁当という人もいます。国の文化行政の貧困さを痛感する9年間でした。
 何も報いてあげられないことに申し訳なく思いながら、あらためてこの部屋で皆に感謝をしました。

 たんさんの仕事をした研究室です。これまでに関わりを持ってくださった方々に、感謝の意味も込めて、壁の書架などがなくなった、ガランとした部屋を見てもらいたいと思い、こうして写真を掲載しています。
 実は、私もこんなに寂しくなった部屋を見るのは初めてです。


Oy21k_jm_sマッキントッシュ




 最近使っていたパソコンは、マッキントッシュの20インチのiMacでした。
 この6台とノートパソコンを駆使して、実にたくさんの仕事を並走させていました。
 30インチのモニタは、今年になって使い出したものです。これまでは、23インチと20インチの2台を連動させて、広い画面を確保していたのです。


Cpzrttth_s※出入り口



 奥から、入口を写してみました。こんなアングルで見るのも、何もなくなった最後だからです。


Esw0t7lj_s



 ポツンと一つ取り残されたこの机は、ここで処分してもらいます。

 感謝の気持ちを込めて、記念写真とします。





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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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