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2009年10月24日 (土)

再録(2)初期のインターネット事情〈1996.10.7〉

 以下、14年前のインターネットに関する話です。当時は、接続するのに UNIX のコマンドを入力するなどしていました。
 そんな、大昔の話です。

(出所︰「大和まほろば発 へぐり通信」→「新・奮戦記」→「ハイテク問はず語り」→「2年目/1996.10.1~1997.9.30」)
 
 
 
〈リムネット〉の情報管理を不審に思う〈1996.10.7〉
 
 
 〈源氏物語電子資料館〉をインターネット上に最初にオープンしたのは、〈リムネット〉というプロバイダーの東京ドメインからでした。1995年9月30日午前2時のことでした。早いもので、ホームページを持って、すでに1年が経ちました。

 〈リムネット〉には、95年2月15日から2日がかりでオンラインサインアップを完了しました。話し中のために、ひたすら電話しつづけ、ようやく契約にこぎつけました。
 もっとも、その後、うまく接続できず、ニフティーサーブのフォーラムに質問をしながら、契約から94日目にやっとインターネットを体験することができました。その間、数十冊の本と無数の雑誌も購入しました。ニフティーサーブを通してのアドバイスや、本などの設定を参考にしながら、限りない順列組み合わせの試行錯誤を繰り返しました。
 その間の記録は、ファイル2冊に綴じてあります。たくさんの方からアドバイスをいただきました。いつまでたってもHELPばかりなので、いささか呆れながらのメイルをもらうこともありました。私自身は真剣に、いろんな設定にチャレンジしていたのですが。何がどうなってそうなったのかは不明ですが、95年5月21日に日付が変わる直前に、ついにIP接続に成功しました。長い3ヶ月でした。特に、木村数史さんは、根気強く懇切丁寧にお付き合いをしてくださいました。
 それからしばらくは、ネットサーフィンを楽しみながら、自分のホームページの構想を練っていました。

 9月末に〈源氏物語電子資料館〉を開設してから、〈リムネット〉大阪ドメインがオープンし、東京ドメインから引っ越しをしました。しかし、東京ドメインのアカウントは、通知にあった1ヶ月がたっても停止になっておらず、東京も大阪も利用できました。東京と大阪に、同じ更新ファイルを転送していました。

 そうこうするうちに、奈良の〈まほろば〉というプロバイダーが利用できるようになったので、95年12月14日以降は2つのプロバイダーから〈源氏物語電子資料館〉を送信していました。都合、3カ所に更新したデータを送っていたことになります。

 〈まほろば〉がしっかりしているのを確認できたので、96年1月10日に〈リムネット〉へ退会届を出しました。2月に退会手続きが完了した旨の連絡をいただきました。しかし、〈源氏物語電子資料館〉の〈リムネット〉版は、依然として東京も大阪も閲覧できました。
 退会したのにもかかわらず、相変わらずホームページが公開されているのは不思議でした。いつか抹消されるだろうと思っていたのですが、いつまで経っても、私のホームページが削除されないのです。そのうち、〈リムネット〉版の〈源氏物語電子資料館〉を見た人たちからのお便りが届いているのに気付きました。その方々には、〈まほろば〉へ移転したことを伝えました。

 最近、何かの拍子に、〈リムネット〉の〈源氏物語電子資料館〉があった領域へ入ることができたのです。アカウントもパスワードも通るのです。そこで、〈リムネット〉へ以下の内容の確認のメイルを出しました。

1.退会と共にホームページも削除されるものと思っていました。
2.〈リムネット〉経由のメイルが来ます。
3.かつて登録したデータの放置・放任は迷惑です。
4.早急に登録していたデータの削除を要望します。

 これに対して、〈リムネット〉からは以下の返事が来ました。

大変申し訳ございません。至急、伊藤様のアカウントを削除するよう手配致しますので、よろしくお願いいたします。 このたびは大変ご迷惑をおかけいたしましたことをお詫び申し上げます。

 ところが数日後、試しに大阪ドメインに繋げたところ、私がかつて使っていたパスワードが、まだ使えたことに驚くとともに、私のホームページにまだデータがあることがわかり、またまたびっくりです。
 とにかく私の方で、本年1月以来放置されたままの〈源氏物語電子資料館〉のデータを削除しました。

 それにしても、退会した者が、かつて利用していた自分の階層に出入りでき、しかも放置されたままのデータを自由に削除できることは、まさに驚異でした。
 ちなみに、東京ドメインにアクセスしようとしたところ、これは拒否されました。パスワードのチェックでひっかかり、中へは入れませんでした。これが普通だと思います。

 〈リムネット〉に対しては、信頼できるネットワーク社会を育てていくためにも、今一度私の現状をレポートしていただけないかを、お願いしました。しかし、これに対しては、未だに返事をもらっていません。
 そこで、しかたがないので、一昨日、〈リムネット〉に放置されたままの〈源氏物語電子資料館〉のデータを訂正し、〈まほろば〉の〈源氏物語電子資料館〉へリンクを張ることにしました。
 すでに辞めた組織に勝手に進入し、さらには自分が残していた抜け殻を弄ぶようで、何か気味が悪かったのすが、しかたがありません。

 〈リムネット〉の退会規約の12条には、

会員が退会を希望されるときには、最終の利用月の最終日の40日前までに、事務局へ書面にて退会の旨を届け出ください。この場合、弊社は、退会を受理した利用月の最終日にIDを回収させていただきます。

とあります。
 しかし私の場合は、退会したにもかかわらず半年以上もID番号が使え、ホームページのデータもそのままなのです。おまけに、残留データの改変を、半年以上も経った今でも、自由に行えるのです。このような杜撰な情報管理では、ネット社会が信用できなくなります。

 私の例は特殊なのでしょうか。プロバイダーの単純なる手続きミスにすぎないものなのでしょうか。それとも、個人が責任をもって、退会するときに置いていたデータの掃除をすべきだったのでしょうか。そうしたとしても、〈リムネット〉へは自由に出入りでき、ホームページのファイルも自由に改変できたのです。体の良い無銭飲食ができたことになります。

 いずれにしろ、気持ちが悪いのは事実です。特に、検索ソフトで表示された〈リムネット〉版〈源氏物語電子資料館〉のアドレスへアクセスした人は、それが96年1月で私が手放した死骸だったのです。情報発信者としては、そんな死骸をご覧になった方々に申し訳なく、残念に思っています。
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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