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2011年2月 3日 (木)

【復元】人との出会いの背景にあるもの

  
 いろいろな所へ行き、いろいろな人に会います。
 そして、その背景にある縁というものに、いつも感心します。
 これまでの道があって今の出会いがあり、これからのお付き合いが続いていくのです。
 日々生きることの不思議さを、日本の外に出たときに強く感じます。
 これは、個と個が接する密度の濃さに関係しているように思われます。
 
 
(※本記事は、平成19年3月に消失したブログの復元です。)
 
 
********************** 以下、復元掲載 **********************
 
 
2005年10月25日公開分
 
副題「初対面のはずなのに縁がある」

 さまざまな人に出会う。たくさんの方々から日本文学に関する情報をもらう。そして、多くの日本文学関係者を紹介してもらう。これまでに何の接点もなかった方々と、日本文学という言葉をキーワードにして、新たな出会いが生まれ、話題を共有するようになる。
 
 
 

110201_caironuiv2カイロ大学で。古典と『井上靖全集』
 
 
 

 今回のカイロ調査でも、たくさんの出会いがありました。それにしても、思います。人とのつながりは縁で結ばれている、ということの不思議さを。思いつくままに、この一週間のことを振り返ります。
 
 
 

110201_cairogizaカイロ市街からピラミッドを望む
 
 
 

・最初にお目にかかった国際交流基金カイロ事務所のS所長は、私の恩師がかつて中国へ派遣された折に、送り出し側におられた方でした。天安門事件のあった時です。
 カイロをはじめとするアラブ社会について詳細なお話を伺いました。今回、たくさんの方々にお会いする上で、この基礎知識は大変役立ちました。そして、Sさんを取り巻くスタッフのみなさんの思いやりに、ただただ敬服します。海外で仕事をする日本人の心優しさは、何ものにも代え難い安心感を与えてくれます。

・アインシャムス大学のY先生は、以前にトルコにいらっしゃった方でした。カイセリ大学のO先生をご存じでした。
 O先生とは、昨冬のトルコ行きの折に、イスタンブールからの飛行機が雪のために2日も飛ばなかったために、結局お目にかかれなかった方です。メールと電話でしか連絡を取れなかったO先生のことなど、エジプトでトルコの話ができました。
 
 
 

110201_ainsyamus1アインシャムス大学
 
 
 

・同じくN先生は、ご出身が私の姉が住んでいる町だったために、コープのお店のことやケーキ屋さんなど、ローカルネタで楽しく盛り上がりました。
 
 
 

110201_ainsyamus3
 
 
 

・在カイロの若手考古学者のYさんは、カイロ大学の先にあるギザのピラミッドへ1日を潰して連れて行ってくださいました。さすがに、現在現地を掘っている方だけあって、説明が生き生きしていました。どんな質問にも答えていただけます。
 ピラミッドの前で王が走る図の話の時に、かつて日本人が歩くときは左右の手を足と同時に出していたことや、両手をあげて走っていたことで盛り上がりました。エジプト人は、かつてはどのようにして歩き、走っていたのでしょうか。刻まれ描かれた絵が多いので、すぐにわかるのでしょうが。
 このYさんが、何と私と同じ大学の出身で後輩だったのです。私も学芸員の資格をとるための実習では、登呂の遺跡へ行きました。地元の奈良で貴重な発掘があると、土日の現地説明会に子供を連れて行ったものです。そのせいか、娘は遺跡の瓦の勉強をするようになりました。
 発掘の裏話を、非常に楽しく聞くことができました。ヒエログリフという絵文字や文学の話も、4000年の昔のことながら、いい勉強になりました。
 
 
 

110201_cairohiero
 
 
 

・インドに十年以上も住んでおられたというOさんにもお目にかかりました。しかし、あわただしい時だったこともあり、あまり長時間お話しできませんでした。次の機会が楽しみです。

・カイロ大学のアハマド先生は、数年前に日本にいらっしゃっていた時に、先生の教え子の留学生の橋渡しもあって、お電話で話をしたことがあった方でした。その時には時間の都合でお目にかかれなかったのですが、今回、長時間にわたり親しくお話を伺うことができました。
 ご一緒に公開の対談(何と百人以上もの聴衆が会場に集まりました)も実現しました。また、教え子のみなさんとの懇談にも同席していただき、学生のみなさんと「イムルウル・カイスの長詩」という、神殿に張り出された歌の一節を、みんなで朗唱してくださいました。荘重な雰囲気で感激しました。
 
 
 

110201_caironuiv1カイロ大学
 
 
 

・アハマド先生との〈文学サロン〉という対談の折に、アラビア語と日本語の同時通訳をしてくださったイハーブ先生も、私の関係者との縁者でした。
 
 
 

110201_salon
 
 
 

私の古くからの研究仲間である大阪大学の俊英言語学者であるO君が、イハーブ先生の日本留学中の日本語チューターだったとのこと。イハーブ先生は、O君から日本語の手ほどきを受けて、そして今があるのです。
 20年も前に、私のことが新聞に掲載されたことがきっかけで一緒に仕事をすることになったO君が、何とカイロの若手先生の恩師なのです。その先生が、私の下手な日本語をアラビア語に同時通訳してくださったのです。
 何か、不思議な気持ちです。
 
 
 
  
********************** 以上、復元掲載 **********************
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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