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2011年2月12日 (土)

平山郁夫の「大唐西域壁画」

 薬師寺の玄奘三蔵殿で平山郁夫の「大唐西域壁画」が公開されたのは、2001年だったかと思います。
 長さ50メートルにも及ぶ大壁画を、当時は奈良の生駒山麓に住んでいたこともあり、公開早々に見に行きました。平群の自宅からは、矢田丘陵を越えてすぐのところに薬師寺があったので、この「大唐西域壁画」は地元の壁画という感覚があります。

 また、この壁画とは切っても切れない薬師寺の高田好胤管主は、当時薬師寺で「父母恩重経」の法話をなさっていました。それを聞いたこともあり、なおさらこの絵には親しみが湧いています。

 薬師寺に関する私のブログの記事は、そのほとんどがサーバーのクラッシュにより今では読むことが出来なくなっています。いつか、断片から復元したいと思っています。

 さて、薬師寺で見たあの「大唐西域壁画」が、今、上野の東京国立博物館で『仏教伝来の道 平山郁夫と文化財保護』という特別展(2011年1月18日〜3月6日)で見られるのです。早速行って来ました。
 
 
 

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 平山郁夫は、2009年12月に79歳で亡くなりました。あれから1年が過ぎました。平山郁夫を偲んで、その文化遺産保護活動をテーマにしての展覧会です。創作活動と保護活動という二つの面を、展示では十分に感得しながら見ることができました。

 インドから中国を経由して日本に伝わった仏教が、保護すべき仏像や壁画の資料等と共に、平山の絵画と巧みに融合していました。
 学芸員のレベルの高い企画力と展示力を味わうこともできました。
 図録の出来もすばらしいと思います。
 
 
 

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 今回の列品の中では、やはり最後の部屋にゆったりと繰り広げられる大作「大唐西域壁画」が、迫力のあるものでした。薬師寺ではガラス越しで見たこともあり、今回は何の障壁もなく、絵を直に見られたのが一番の収穫です。

 文化財保護の重要性を前面に押し出しての展示は、主催する側としては難しかったことでしょう。しかし、バーミヤンの石仏が破壊される前と後の絵で、その意義はすーっと入ってきました。

 私にとっては、あと1週間後にインドへと旅立つので、目に飛び込む仏像などが新鮮でした。
 また、今回の題材となった地である敦煌や楼蘭などは、井上靖の小説とダブルところが多いので、二重三重に楽しめました。

 平山郁夫と井上靖に案内されながら、仏教伝来の道の旅を満喫しました。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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