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2012年1月15日 (日)

古都散策(34)薬師寺での聞香が当たる

 昨年の3月2日に、東京の五反田にある薬師寺東京別院で開催された、「たった9日間だけの特別公開」に行きました。それは、薬師寺の東京出張所とでもいう所で、「新たに確認・修復された寺宝」を見たことは、以下の拙文に書いた通りです。

「江戸漫歩(31)江戸から一転平安の作品となった仏像」(2011年3月 3日)

 さて、今日は別院ではなくて、奈良の薬師寺で開催された「吉祥天にちなむお香とお茶の会」に行ってきました。これは、香道と茶道の隆盛を願っての修正会結願の法楽行事として、芸道の守護神である吉祥天女に習い事の上達を願う催しです。法楽行事自体は、1260年もの長きにわたって続いているとか。
 内容は、聞香・薄茶・寺院内見学・抽選・点心と、盛りだくさんです。

 京都の家から1時間で行けるので、気楽に出かけました。

 まずは、朝早くて鼻が利くうちにと思い、聞香から参加しました。場所は東僧坊で、一席50名の大人数での聞香です。
 
 
 
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 流派は志野流で、「松竹梅香」という組香でした。
 
 
 
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 松竹梅の順に3つ出てくるものを試しに聞いた後、順不同で出香される3つのお香の名前(松竹梅)を1つずつ当てるゲームです。

 以前、烏丸四条上ルの松栄堂さんで開催された聞香に参加した時も志野流で、「宇治山香」という遊びでした(「『源氏物語』のお香と、初めての聞香」(2008年4月18日))。
 今回は、それとは違うルールのゲームです。
 
 
 
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 お香のお作法を、私はまったく知りません。一人で来ていることをいいことに、隣やその前の方のやり方を見ながら、見よう見まねながらも真面目に薫りを聞きました。この前の松栄堂さんで正解だったので、あれがまぐれでないことを確認するためにも、今日も何とかして当てようという、やる気満々で臨みました。

 私は、硯箱に置いた記名済みの小さな紙に「松・梅・竹」と筆で答えを書き、解答を待ちました。
 結果は、幸運なことに、3つともすべて正解でした。
 
 
 
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 この前の松栄堂さんで行われた時にも正解だったので、あれが偶然ではなかったことがこれで証明され、安堵しました。
 今回の「松竹梅香」の正解者は7名でした。その席に参会した50名の内、私が入っていた先頭グループからは、10名中3名もの正解者が出ていました。
 前に詰めて座っておられたのは、それなりに自信のある方々だった、ということになりそうです。もちろん、私以外は。

 次のお茶席への移動途中に、旧講堂古材料(松)で作ったお茶室の爐壇に乗せる爐縁を見かけました。15万円です。先日私が手に入れた爐縁とは格が違います。いつかこんな由緒のあるものでお茶を、と眺めていました。もっとも、もっとお稽古に行く回数を増やすことが先決なのですが。

 お茶席に入るまでに時間があったので、玄奘三蔵院伽藍の中の絵殿で、私が大好きな平山郁夫の「大唐西域壁画」を見ました。2000年12月31日に奉納されたものです。
 薄墨桜の向こうが、玄奘三蔵院です。
 
 
 
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 なお、この平山郁夫の絵については、これまでに何度も書きました。しかし、そのほとんどがサーバーのクラッシュで消失しました。最近のものでは、「平山郁夫の「大唐西域壁画」」(2011年2月12日)があります。ご笑覧ください。

 私にとって「大唐西域壁画」は、正面の大画面もそうですが、それ以上に後ろにある2枚、東側の《明けゆく長安大雁塔 中国》と西側の《ナーランダの月 インド》を見たかったのです。大雁塔は、かつて行った中国の杭州の塔を思い出させてくれます。
 杭州へ行き、天台山登ったことを書いたブログは、これまたサーバーのクラッシュで跡形もなく消失しています。長い報告を書いていたので、そうそう復元できないのです。

 さて、呈茶席は慈恩殿に設えられ、50名ほどが入って新春の薄茶をいただきました。
 
 
 
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 お菓子は「たんちょう」、お茶は小山園の「ゆうげん」でした。
 お茶道具には龍をあしらったものが揃えられ、お正月らしい雰囲気でした。
 今日は私一人で参加していたので、お正客さんや隣の方を見ながら、それなりにお作法らしい振る舞いでいただきました。お菓子もお茶も、私には甘すぎました。しかし、おめでたい席なので美味しくいただきました。
 菓子皿はお持ち帰りを、とのことだったので、懐紙に包んで頂戴しました。
 薬師寺の山田法胤管主のお話を聞きながらのお茶席です。ありがたいことです。

 退席する前に、お道具の説明を伺いました。得難い経験をさせていただきました。
 
 
 
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 薬師寺の境内では、東塔が修理中でした。
 
 
 
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 金堂で吉祥天女像を拝見してから帰途につきました。
 吉祥天は、インドではビシュヌ神の妃であるラクシュミー・シュリと言われる神です。
 インドの神さまと日本の神さまについては、またの機会としましょう。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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