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2012年2月29日 (水)

重たいキャリーバッグを引きずって雪中行軍

 今朝から東京は大雪でした。
 朝8時半頃に中央線の中野駅に入ってきた東京行きの電車は、屋根に雪が積もっています。
 
 
 

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 そして、立川はさらに大雪です。
 
 
 
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 写真左が裁判所の玄関口。前方左に目指す国文学研究資料館がかすかに見えます。

 明日は京大病院で、一昨年の手術に関する経過観察としての検診があります。そして、引き続き出張にでかけることになっています。そのため、今朝から重たい荷物を運んでいるのです。

 職場までの吹雪く中を、20キロ近い重さがあるキャリーバッグを引きずりながら歩きました。7、8分ほどだったと思います。しかし、転がらないキャリーバッグの底で雪かきをしている状態での前進なので、非常に長い時間に感じられました。
 雪の重さを、久しぶりに右腕が実感しました。途中で腕が笑います。引きずるバッグは、雪のために思うに任せず、左右に迷走します。雪をかき集める格好で歩く自分の姿の異様さを思い、自然と笑ってしまいます。
 知っている人に会わなくて幸いでした。

 1日みっちりの会議が終わった夕刻、新幹線に乗るための帰り道は、やや小雪とみぞれになっていました。しかし、道は凍結しており、轍も雪に覆われています。かえって、来るときよりも湿った重たい雪を、キャリーバッグでまたもやかき集めて歩くことになりました。

 こんな時にバスは来そうもないので、モノレールで一駅だけ立川駅まで乗ることにしました。
 ホームで待っていても、電光掲示板に、雪のために電車が遅れているというテロップが流れているだけです。
 20分ほどホームに佇んでいた頃でしょうか、ようやくマイク放送であり、「電車が凍結した坂道を登れなくて運転開始のメドがたっておりません。」と雑音混じりの中で聞こえました。遅れているのではなくて、モノレールは動いていないのです。しばらくモノレールは動く見込みがないとのことです。しかたがないので、歩いて立川駅へ急ぐことにしました。

 道は凍結しています。所々で溶け出した雪が泥濘となり、足を突っ込むと踝まで埋まりました。靴の中は水浸しです。靴下が足下を冷やします。
 こんな時に限り、今回の出張先で改まった式典があるために、普段よりもいいズボンをはいていたのです。他でもない、お気に入りのバーバリーです。それが泥だらけになり、今朝方このズボンを選んだことを悔いました。

 キャリーバッグを引きずりながら、こんな道を25分ほど進みます。水陸両用車で沼沢地を突き進む感覚の中に包み込まれていました。ただひたすら、黙々と前を向いて歩くしかありません。

 ようやく立川駅にたどり着き、遅れている特別快速に乗り込みました。
 予め取った列車には間に合いそうにありません。電車の中で iPhone を使って、予約を変更しました。
 この予約システムは、かつてのMS−DOSという昔懐かしい世界です。見た目はウインドウズらしい画面展開です。しかし、どう見てもプログラマーの手作業の跡がそこここに見え隠れするのです。JRも開発資金がなかったのでしょう。こんな時代があったなと思いながらも、焦って予約変更の操作を続けました。

 東京駅には、どうにか着きました。しかし、試練はまだ待っていました。
 新幹線の乗り換え改札機にICカードをタッチしたところ、あろうことかお決まりの漫才のネタのように、残高不足でゲートを通過できないのです。見渡しても、チャージのできる機械がありません。有人の入口で精算しようとしたら、お釣りがないので向こうの精算所へ回って支払うように、とのことです。出発時間を変更して取り直した列車の発車まで、あまり時間がありません。

 何かと手間取り、やっとのことでギリギリの時間で乗り込みました。
 シートにうずくまり、ここまでの2時間半を振り返ると、何やら突然の障害物レースを走らされた思いがします。
 目に見える損害は、ドロドロになったズボンと下から3分の1が水浸しになったキャリーバッグです。
 お茶を飲み始めた頃には、関節が少し痛み出しました。後は熟睡です。

 夜の京都は上弦の月が照り、冷たいようでも生温い風が吹いていました。
 数時間前のことが嘘のようです。
 先週は、28度のインドのインディラ・ガンディー空港を夜中に飛び立ち、翌朝成田空港に着くと気温は零度、ということがありました。そのお陰で、今も体調不良です。

 相変わらず、いろいろと思いがけない出来事に遭遇します。しかし、最近ではそれが楽しめるようになりました。
 私も歳とともに少しは成長しているようです。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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