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2012年11月29日 (木)

充実していた総研大学院生の研究発表会

 総合研究大学院大学の中に文化科学研究科日本文学研究専攻があります。その基盤機関である国文学研究資料館では、大学院生が熱心に研究活動を続けています。

 今日は、各院生が本年度の成果を、研究発表の形で公開する日です。
 私も大阪大学の大学院に在籍していた時、この時期になるとみんなの前で発表をしました。学会と違い、何かとお世話になっている先生方と仲間の学生の顔が並ぶ中で、独特の視線を感じて照れくさい思いをして発表したことを覚えています。

 今日は5人の発表がありました。そのうち私が担当している1人の発表について書き記しておきます。

 武居雅子さんは、「『源氏千種香』の依拠本文を探る」と題する発表でした。よく調べていて、お香の伝書である『香道蘭之園』に収録されている「源氏千種香」は、『源氏小鏡』がその依拠本文だ、という結論を述べるものでした。
 新説ともいうべき仮説を最初に明示し、問題点を丁寧に考察するものです。資料の提示の仕方から論証に至るまで、手堅い手法となっていました。お香の世界から『源氏物語』を見るのがテーマなので、あやふやな文化論に陥りがちです。しかし、そこを文献資料を押さえての論証なので、安心して聞いていられました。文献をしっかりと見ていることがわかり、頼もしい限りです。

 もっとも、初めてこの話を聞く人は、香道に親しんでいないだけに理解するのが大変だったようです。しかし、おおよそのことが伝わったようで、安堵しました。専門外の方3人から質問があったということは、それだけ注意を喚起する力のある発表だった、ということになります。

 この研究は、さらに展開する可能性が大きいことを示しています。充分に博士論文に結実するテーマです。ますますの進捗を期待したいと思います。

 今日の研究発表が終わると、先週同様に新幹線に乗るために東京駅を目指しました。
 ただし、これまた先週同様に、中央線の電車が大幅に遅れました。構内放送では、線路内に人が立ち入ったために点検をしているとのことでした。しかし、いつもの飛び込み事故のようです。本当に、この中央線はこうしたトラブルが多い路線です。
 こうしたことが度重なるので、早め早めの行動を心がけたいと思っています。

 京都駅前は、すでに年末のイメージがありました。
 京都タワーは、相変わらずお釈迦さんの雰囲気を伝えてくれています。
 
 
 

121129_tower
 
 
 

 慌ただしい毎日の中で、こうして毎週のように京都のロウソクを目にすると、溜まりに溜まった疲れもフッと抜けていきます。
 東京タワーとも東京スカイツリーとも違う、日本の伝統と文化を感じさせてくれる京都タワーです。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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