« 平安絵巻の岡崎から信貴山縁起絵巻の平群へ | メイン | 鳥取・日南町でハーバード大学本「須磨」を読む勉強会のお知らせ »

2014年9月 8日 (月)

京都で『十帖源氏』を読む「明石_その6」

 今回は、いつもの「ワックジャパン」ではなくて、烏丸通りを隔てたちょうど反対側にある「京町家 さいりん館 室町二条」の2階で勉強会を開催しました。
 途中で大雨と雷が鳴り響くという、最近の不安定な天候を象徴するような一日となりました。

 さて、今回はいつも『十帖源氏』の「明石」巻を担当してくださっている川内さんが、英国に出張直前ということもあり欠席です。そこで、代わりに庄婕淳さんが代理で報告者になってくださいました。

 まず、『十帖源氏』に「いぬるついたちの日の夢に」とあるところです。
 担当者の現代語訳は、「先日の一日の日の夢に」となっています。しかし、これではあまりにも逐語訳すぎて、かえって海外の方にはわかりにくいのではないか、ということになりました。
 そこで、いろいろと検討を加えることになりました。

 結果は、「今月一日の夢に」という訳です。
 「今月」ということばを頭につけたのです。
 検討を終えてみるとこれだけです。しかし、その間にみんなで意見を交換したことは、参加者の物語の理解を深めるものとなりました。これは、ぜひとも多くの方が参加され、一緒に考えながら現代語訳を作ることで、より一層『源氏物語』を読むことが楽しくなると思います。(それとなくなく、お誘いです。)

 また、原文が長くてなかなか句点が打てない場所などは、思い切って小刻みに区切りました。そうしないと、海外の方に訳してもらった時に、複雑な構文になってわかりにくいものとなる恐れがあるからです。
 その意味では、今回は短い訳文を作る訓練のような検討がたくさんなされました。

 わかりやすくしたものを列記してみましょう。


「しのびやかに」→「ひそかに」
「おほしまはす」→「思いめぐらして」
「こころみに」→「念のために」

 さらに今回の検討会で一番時間をかけたのは


しづやかにかくろふべきくま侍なんや

という箇所です。

「しずやかに」や「かくろふ」、そして「くま」という語に関して、わかりやすい現代語の組み合わせを考えるうちに、いろいろな案が出されました。
 結果としては次のようになりました。


静かに身を隠せる場所がありますか。

 いつも思います。まさに、みんなで頭の体操をしているのです。
 次回は、ちょうど1ヶ月後の10月4日(土)午後1時から、従来通り「ワックジャパン」の一室をお借りして行います。
 興味をお持ちの方の参加を歓迎します。
 本ブログのコメント欄を通して連絡をいただければ、折り返しの返信でご案内いたします。
 
 
 

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

Powered by Six Apart
Member since 07/2008