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2014年12月 9日 (火)

若い女性に小言を投げつけるおじさん

 立川駅で電車に飛び乗り、空いていた左端のドアに近い席に座り、今日のブログを書き出した時でした。隣のおじさんが、右端の若い女性に悪態をつきだしたのです。

 曰く、毛糸の編み棒が危ない、とかなんとか。
 ちらりと見ると、確かに女性は一生懸命に編み物をしておられます。


いつもそんなことをしているのか?
電車の中でする事じゃぁないだろ!
長い棒が人に当たったらどうする?

果ては、


どんな教えを受けて育ったんだぁ!

などなど。
 次第に口調が興奮していくのがわかります。

 あまりにもしつこいので、女性は次の駅でスッと立ち上がってホームをすたすたと。
 最後まで編み棒を仕舞うことなく、阿呆おじさんを無視して立ち去る姿は、おじさんの負けです。
 おじさんはすぐに、空いた右端に移動です。
 私は、このあたりで、今日のブログのネタをこの様子に切り替えました。

 やがて、別の女性が、私とおじさんの間に座られました。
 座るやいなや、その女性が、やおら携帯電話を出された途端に、くだんのおじさんが電源を切れと食ってかかるのです。

 女性は、今電源を切るためにカバンから出したのですよ、と丁寧な言葉遣いで答えておられます。確かに、横の女性の手元を見ると、電源が切られる瞬間でした。
 くどくどと、ここは携帯電話の電源を切る場所だ、とねちっこく絡んでくるおじさんを尻目に、女性は電源を切るとサッとカバンの中へ。

 私もかつては、電磁波について問題意識を抱き、電磁波測定器を持ち歩いていたものです。しかし、最近はその数値が異常ではなくなり、医療機器への影響も、実際にはどれくらいのものなのかがわからなくなりました。
 そんな中で、間に座られた女性は、実に指示に素直な方だったのです。

 二の句が継げなくなったおじさんは、そのいらだちを手元のプリントにボールペンで殴り書きすることで晴らしておられました。
 A4のプリントに、大げさな身振り手振りで、わざと音が出るようにペン先を叩きつけて線を引いておられます。かと思うと、紙が破れんばかりにグワッと大きな丸を書かれます。ボールペンを乱雑に扱うと、あんな音が出ることを初めて知りました。

 そんなおじさんを右端に感じながら、私は今この文章を iPhone に入力しています。
 おじさんは、最初から私が iPhone を使っているのに、私には何もおっしゃいません。

 スーツにコートを羽織った、サラリーマン風の年配の方です。
 職場や家庭で何があったのでしょうか。気の毒になるほどの、ぶざまな姿を見せつけられました。
 人生の終末を迎えるころになって、こうした醜悪な態度を公衆の面前で取ることになるとは、どんな人生だったのでしょうか。いろいろとあったとしても、これははた迷惑でしかありません。

 高齢化社会となり、今後とも年配者が若者に難癖をつけることが多くなることでしょう。しかも、標的は若い女性に……
 齢を重ねるにつれて、若者が疎ましく感じられることもあるでしょう。
 退職と共に、新たな生き方がわからないままに、そのはけ口を若者に向ける人もおられることでしょう。
 電車が、そうした高齢者の憂さ晴らしの場となってはいけません。

 若者たちも、こうした人にどう接していいのか、よくわからないままでいるはずです。ひたすら無視するしかないとしても、それが当たり前の社会になっては、あまりにも寂しいことです。

 今日のシーンを見て、すでに進行しているのか、これから蔓延していくのか、今の私にはこうした実情はわかりません。おばさん編も含め、さらには関西と関東の気風の違いもあることでしょう。
 しかし、いずれにしても、老若男女が心穏やかに居心地のいい生活を送れるような、そんな高齢化社会にしなくては、という思いを強くしました。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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