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2015年2月28日 (土)

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第16回)

 前回から、翻字は「変体仮名混合版」で確認しています。
 こうした翻字は前例がないということもあり、いろいろと問題点が噴出します。
 その一端は、当日のブログに書いた通りです。

「「変体仮名混合版」を後押しする手厳しくもありがたい批判」(2015年01月17日)

 今日も、この「変体仮名混合版」の確認をしました。もっとも、進んだのは3行半だけ。まさに、牛歩の歩みです。

 まずは、いつものように季節季節の京都らしい和菓子をいただくことから。

 昨夜、娘が届けてくれたのは、京菓匠 鶴屋吉信のお雛さまをイメージしたお菓子でした。


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 お内裏さまとお雛さまの銘は、お干菓子「雛祝い」。
 左右に置いてある小箱には、有平、コハク、落雁、金平糖などが入っています。
 細い棒状のものは「鶴屋吉信ようかん雛まつり」で、「小倉」「抹茶」「キャラメル」の3つの味が楽しめるものです。
 ただし、娘からのメールによると、血糖値が上がるので私は口にするな、と。

 日本のお菓子は、単にいただくだけでなく、目で見て、触って、飾って楽しめるのがいいところです。口に放り込んで、それが甘ければいいだろう、では留まらない所が日本の文化だと言えるでしょう。

 参加されていたみなさまと一緒に、いただく前に上掲の写真のような配置に並べてみました。鶴屋吉信さんには、何かお勧めがあるかもしれません。しかし、特に書いてなかったので、こちらで勝手にそれらしい配置をしてみました。関西風に、お内裏さまは向かって右になっています。

 また、春節で中国に帰省していた庄さんからは、香港の春節のお菓子をいただきました。


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 雛祭りとお正月が一緒に楽しめました。

 そんな中で、記録しておくべきことを以下に残しておきます。

 目が不自由な方々がこのハーバード大学にある写本が読めるようになるためには、続け字(連綿)が大きな壁となります。
 しかし、昨日の広瀬浩二郎さんの反応を思うと、仮名が続いている場合は、ある程度は連綿文字として覚えてもらえば、結果的には写本に馴染んでもらいやすいということがわかりました。多くのパターンを覚えるのが大変だとしても、そこは重大な障壁にはならないように思われます。

 例えば、今日の勉強会で出てきた箇所では、「かへり」「こと」「なく」「こゝろ」「けり」等は、一続きの文字列として覚えれば、これらが何度も出てくるので、結果的には読むのが楽になります。
 また、筆で書かれた仮名文字のありようが、実例としてイメージできるはずです。原稿用紙のマス目に文字を埋め込むような文化ではなかったことが、こうしたことから体得していただけます。
 日本文化の理解が深まる場面となります。


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 と言ってしまうと無責任なので、こうした例は、また例をあげながら確認したいと思います。

 ひとしきりお話に湧いた後、『十帖源氏』の「明石」の現代語訳に取り組みました。
 今日から、この『十帖源氏』も「変体仮名混合版」で翻字を確認します。

 問題があるとして、時間をかけて確認した現代語訳は、こんな箇所でした。

 「うれへ聞こゆ」を担当者が「愚痴をこぼします」としていた箇所は、「悩んでいます」にしました。
 「つれ/\」を「所在なさ」としていた箇所は、「退屈が」としました。

 今日から、一緒に読む仲間が増えました。
 こうした集まりに興味をお持ちの方は、本ブログのコメント欄を通して気軽にご連絡くだされば、御案内いたします。

 次回は、ちょうど2週間後の3月14日(土)の午後1時から5時まで、京都御所南にあるワックジャパンの2階で開催します。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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