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2015年3月 6日 (金)

食べ物が食道で詰まることの打開策を求めて

 上京の隙間を縫うようにして、京大病院で診察を受けました。
 最近、食べたものが食道に詰まって、食事を一時中断して治まるのを休んで待つことがあります。どうしようもないことだと言われています。しかし、今後の検査のこともあるので、寸暇を惜しんで病院に行くことにしました。

 主治医だった岡部先生が、今春より滋賀県大津市民病院に異動なさいました。過日、そのことを知り、あらためて凄い腕をお持ちの先生だったことを再認識しました。
 胃・食道外科のエクスパートであり、腹腔鏡手術の分野では開拓者だったのです。
 今話題となっている、どこかの大学病院における手術の失敗ニュースとは次元の違う先生でした。

 次の記事は、岡部先生が開発された腹腔鏡下手術の現場報告となっています。
 私も、このようにして胃ガンによる消化管の全摘出手術をしていただいたようです。

「"CHEMICAL REACTION between Suturing and Stapling .」

 これまでに、岡部先生からはいろいろと励ましていただきました。おっしゃった言葉としてではなくて、その穏やかなお人柄と対応の仕方からです。
 糖尿病で京大病院に1ヶ月間入院していたときには、わざわざ糖尿病・内分泌・栄養内科の病室まで来てくださいました。医は仁術を、まさに体現しておられたように思います。

 身体のことを相談しても、自然体で話を聞き、わかりやすく答えてくださいます。患者としては、頼りがいのある先生でした。何かあったら、いつでも相談に行ける安心感がありました。

 新しく私の主治医となられた平井先生は若い方でした。初めてお目にかかり、私の現在の状況を説明すると、じっと話を聞いてくださいました。

 物理的に、私には消化管がないのですから、食事のトラブルはつきものです。横になると、腸液が食道に流れ込み、苦しむことになります。その対策と、食事が詰まることの対処方法を尋ねると、今は具体的にこうしたらいいということはない、ということを率直に説明してくださいました。
 ただし、この状態が続くと、食道ガンのリスクを背負うことになるので、何か対策を打つ必要があります。今夏、その確認のための内視鏡検査等を予約しました。

 食道が下に食べたものを押し下げようとする運動と、腸がそれを受けてさらに押し下げようとする連係プレーがうまくいかないと、その接合部分に不具合が起こることはありうる、ということを、わかりやすく説明していただきました。
 どのような物を食べた時になりやすいか、とか、どのような状況でそうなるのか等々、私の話をよく聞いてくださり、一緒に考えてくださる方でした。

 朝、脂っこいものを食べた時には、よく痛くなります。生牡蠣はいいのに、バターで焼いたものは食道に詰まります。そんな自己流の調査報告をすると、食道の内側に張り付くものはよくないのかな、などと感想をおっしゃいました。そうであれば、水などを飲みながら食べるといいのではないか、という提案もありました。
 お酒でも構わない、ということは、岡部先生もおっしゃっていました。私は体調がよくないとストレスに敏感に反応するので、お酒を飲むことはいいことだ、と。しかし、私はあまり飲めなくなっているのです。そこで、目の前にお酒を置いて食事をすることが多くなりました。
 牛乳もいいようです。とにかく、流れることを意識して食事を摂ることにします。

 どうしようもないことながらも、私がいろいろなことを試みていることを評価してくださり、一緒に手だてを考えてみましょう、と言ってくださったのです。そんな体を張った実験をしている人は見かけないので、とも。

 消化管のない身体との付き合いは、これからも生涯続きます。折々に相談をし、何かいい対処方法を、平井先生と一緒に見つけたいと思っています。

 こうした我が身を賭しての人体実験の日々は、まだまだ続きます。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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