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2015年5月18日 (月)

京町家ワックジャパンで『十帖源氏 明石』を読む

 世界各国の方々に幅広く『源氏物語』を知っていただくためには、江戸時代に刊行された『源氏物語』のダイジェスト版である『十帖源氏』がいいだろう、ということでこの勉強会がスタートしました。しかも、翻訳しやすい現代語訳を目指しているため、毎回、ああでもない、こうでもないと悪戦苦闘しながら取り組んでいます。

 京都では「須磨」から読み始め、まだ次の巻である「明石」が終わっていません。

 まず、翻字を「変体仮名混合版」に書き替えることから着手しています。
 その際、これまで濁音については、可能な限り翻字するときに付けていました。しかし、「変体仮名混合版」になったことも考慮して、『十帖源氏』の本文に濁音がない場合は付けないことにしました。
 一例として、国文学研究資料館蔵本(初雁文庫、112コマ2行目、行末部分)の場合を例に引いて、説明します。


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 これまでの翻字では、これを「とはず語に」としていました。
 しかし、「変体仮名混合版」では「と八春語尓」となります。
 ここで、「春」に濁点を付けるのはおかしいので、あえて元本にない濁点は翻字にもつけないことにしたのです。

 今日は、以下のようなことも問題となりました。

(1)『十帖源氏』で「明石の上」としている所は、翻字ではそのまま「明石の上」としておいて、現代語訳で「明石の御方」に統一することとなりました。

(2)「紫の上もり聞給八ん」の訳は、「紫の上が他人から聞くのも」としました。「漏れ聞く」という日本語を他言語でどう訳せるかを検討した結果です。

(3)「み可と御めのなや三をもく」の訳は、「朱雀帝は再びひどく目を患い」としました。「悩み」と「病」が「重く」なったことについて検討した結果です。

 昨日もお知らせしたように、次回は、6月21日(日)の午後1時から5時までです。
 この日で、20回目の『源氏物語』を読む会となります。
 京都で日曜日に行うのは初めてです。日時にお気をつけください。

 また、その次の第21回は7月11日(土)の午後1時から5時までです。
 この日は土曜日です。原則毎月第2土曜日に集まっています。
 興味のある方々の参加をお待ちしています。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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