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2015年7月10日 (金)

異分野の仲間から触読のアドバイスを受ける

 1万点にも及ぶ古書販売目録の調査のために、朝から千代田図書館へ行っていました。

 お昼休みに、最上階のレストランから皇居を眺めました。
 連日の雨がやっと上がりました。しかし、晴れたとはいえ、まだ不安定な気候の中にあることには変わりません。


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 千代田図書館が所蔵する目録資料調査に着手して4年目です。しかし、調査に行ける回数が少ないこともあり、まだ4パーセントの冊子を確認しただけに留まります。とにかく、捗りません。

 東京に居られる期間も、あと2年を切りました。図書館の書庫の書棚に眠る膨大な資料群は、誰かに託すしかありません。と言っても、まだ後継者が1人もいません。興味と関心がある方との出会いを、今も待ち望んでいるところです。

 当初より、『源氏物語』の古写本に限定しながらも、その周辺の情報も抜き出して整理しています。
 今日は、『源氏物語』に関しては数点抜き出しました。しかし、目新しい情報ではありません。古書価格の変移がわかるので、メモをしているものです。

 その代わり、私の問題意識が移り変わることが影響してか、視覚障害に関する本の書名が目に留まるようになりました。これまではまったく目にも止まらなかった書名が、急に視野に入ってくるのです。おもしろいものです。

 昭和10年に刊行された、盲目の村長に関する本がありました。インターネットで検索したところ、偶然にもその一部を読むことができました。明治31年から40年までの10年間の体験談から、貴重な情報が得られそうです。早速メモとして抜き出しました。

 この千代田図書館では、休憩時間などに館員の方や別件で調査に来ている仲間との情報交換で、思いがけないヒントやアドバイスがもらえます。
 今日は、触読や朗読に関する有益な情報を、数多くいただくことができました。
 以下、忘れない内に列記しておきます。


・古写本の文字をカラーコピーしたものを立体コピーすると、浮き出し方に高低の変化がつけられるのではないか。

・縦書きの文字であっても、それを横に寝かせた(文字を90度倒した)状態で指を横方向に移動させて触読したらどうなるか。

・文字を触った時に、その文字に対応した音声が流れるシステムを開発した際に、読み上げる声の抑揚に気をつけること。

・平成25年4月1日から「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)」が施行されたことに関連して、今回の私のテーマの後押しとなる支援がないかを調べること。

 現在取り組んでいる課題を、一緒に考えていた時のことです。そして、こうした異分野からの多視点のアドバイスを、自由な発想で意見として言ってもらえる仲間が身近にいることに、感謝しているところです。
 気の置けない仲間というのは、何でも言い合えて、本当にありがたいものです。

 この日の調査は午後3時で打ち切り、千代田図書館から目と鼻の先にある共立女子大学まで、高田郁の『みおつくし料理帖』の舞台である飯田川沿いを歩いて下って行きました。

 (以下、共立女子大学の話につづく)
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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