« 点訳された古文の教科書と読み上げソフトを使った確認の必要性 | メイン | 今日のトラブル2題/「腹痛」と「iPhone」 »

2015年10月12日 (月)

江戸漫歩(114)畠山記念館で織部を見て東西の1間を思う

 先週から、体調が思わしくありません。
 独りで京都の自宅にいることに不安を感じ、昨日の午後、急遽上京することにしました。

 帰洛の際には、雪を冠する直前の富士山を見ました。
 先一昨日の写真を再掲します。

151009_fujiszn


 そして昨日の上京の時は、初冠雪のニュースの直後だったこともあり、楽しみにして左側2列の窓側に席をとりました。といっても、いつも1号車の自由席なので、だいたい思う席に座れます。

 しかし、夕方で曇っていたこともあり、なんとなくそれらしい富士山を見た気にさせる佇まいでした。山頂に雲が薄くかかっているのが惜しまれます。


151012_fujisan



 昨日の朝、賀茂川散歩の折に、出雲路橋から比叡山を望みました。


151011_izumojibasi



 そしてその夜には、宿舎に着く手前の陸橋から、お江戸の月島と佃島方面を望みました。


151011_tukisima



 この東西の生活空間と環境の違いに、あらためておもしろさを感じています。
 まだしばらくは、好対照の町が見せるこの落差を楽しみます。
 いずれも、日本の文化を代表する表情を伝え持ち、多くの人を抱え込んで発展している都市なのですから。こんな2点間を行き来できる幸いは、なかなか得難いものがあります。

 今日は、連休も最終日です。
 東京は24度と暖かいので、気分転換も兼ねて近場に出かけることにしました。

 機会があれば訪れている畠山記念館で、「古田織部没後400年記念」として「桃山茶陶と「織部好み」」という秋季展が開催されています。のんびりとお茶道具などを見るのには、もってこいの祝日です。

 正門から入ってすぐ左に、「翠庵・名月軒」があります。
 今日は、めずらしく雨戸が開いていて、お茶室内を見ることができました。
 しかし、帰りには雨戸が閉められていたので、写真に撮るチャンスを逸してしまいました。
 内部の写真は、畠山記念館のホームページでご覧ください。


151012_meigatuken


 そのすぐ左手前には、「沙那庵」があります。
 ここは3畳なので、こぢんまりとしたお茶室です。


151012_syanaan


 苑内奥には「毘沙門堂・浄楽亭」がありました。
 ここも行った時には雨戸が開いていたので、中を拝見することができました。しかし、帰りには、これも残念ながら閉められていました。
 10畳の広間です。この建物左側の、毘沙門堂の3帖台目の部屋は、見ることができませんでした。


151012_jyourakutei


 美術館の2階では、織部好みとされる斬新なデザインの茶器を見ることができました。
 重要文化財となっている「伊賀花入 銘 からたち」と「志野水指 銘 古岸」の2点は、その肩書きにつられてじっと見つめました。しかし、私にはそのよさがわかりません。それなりの観方があるのでしょう。しかし、今の私は持ち合わせていないのです。何度も見る機会を持つことで、先人の美意識が感得できるようになるのでしょうか。まだまだ時間がかかりそうです。

 私が気に入ったのは、「古銅花入 杵の折」という、明時代(15~16世紀)のものでした。ガラスケース越しだったので、照明にもよるかと思いますが、漆黒の深みと形の簡素さがいいと思いました。

 妻は、「伝・俵屋宗達筆 扇面草花図」(江戸時代17世紀)の軸装の布地と、「中峰明本墨跡 跋語」(元時代、13~14世紀)の文字がいい、と言っていました。
 そう言われてあらためて見ると、なるほど確かに、と納得します。
 判断する基準を持っていないので、こんな調子で2人で気ままにぶらぶらと観ていました。

 2階展示室内の一角には、四畳半の茶室「省庵」があります。
 今日は、籠の花入れに「小菊・藤袴・照葉」が飾られていました。
 「照葉」のことを知らなかったので、今調べてみたところ、きれいに紅葉した枝葉だとあります。
 確かに、葉が朱に染まった小枝でした。

 この茶室「省庵」が思いの他に狭く感じました。昨日まで京間の四畳半にいたので、江戸間との広さの違いに認識をあらためました。

 これも先ほど調べたところ、京間の1間は197cm、江戸間の1間は182cmだとあります。1間で15cm も違うのです。
 京間の6帖は江戸間の8帖ほどだとも書かれています。
 東西の空間認識の違いは、日常のさまざまなところに見られると思われます。
 おそらく、私の身体は、京間サイズでものごとを認識していると思います。
 とすると、昨夜から東京に来て見聞きするものに、どのような違和感を持ちながら生活をするのか、興味深いことです。

 この物の大きさや広さについて気づいたことがあれば、またここに書きましょう。
 これまで、1間の幅の違いについては、日常的にはあまり意識していなかったことなので、今週一週間がまた楽しくなりそうです。
 
 
 

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

Powered by Six Apart
Member since 07/2008