« 日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その21) | メイン | 井上靖と千利休に関する講演会に参加して »

2015年10月16日 (金)

研究会「表記の文化学」で日本語の表記について考える

 今年も、お正月恒例の箱根駅伝の予選会が話題となりだしました。
 予選会の会場が国営昭和記念公園なので、立川駅構内には参加大学の旗がズラリと並びました。


151016_ekiden0


151016_ekiden


 今、日本の若者たちは元気です。
 その熱気が、この各大学の旗からも伝わってきます。
 みんなに元気を配るイベントは、大いにやってほしいと思います。

 さて、今日は国文学研究資料館で開催された、入口敦志先生の共同研究会「表記の文化学 第3回(平成27年度第2回)」に出席しました。


151016_iriguchi


 この研究会は、「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」という大型プロジェクトの一環として行われるもので、日本語の歴史的典籍における表記意識をさぐろうというものです。

 今日の研究発表は、
(1)入口敦志(国文学研究資料館)
   「標記と様式」
(2)一戸渉(慶應義塾大学斯道文庫)
   「和歌の真名書―大嘗会和歌からアララギ派まで―」
の2つでした。

 入口さんは、書籍の様式と表記との関係から、「図と文との関係」と「匡郭の有無」を取り上げ、そこに内在する問題点を示してくださいました。

 ・中国では、絵が先で文が後、日本では文が先で絵が後となっている。
 ・中国は匡郭があり、日本はない。
 ・和文脈か漢文脈かによって、本の体裁や表記が異なっていた。

 いろいろと刺激を受け、今後に発展する興味深い内容でした。

 続いて一戸さんは、非常に大きなテーマを抱えての発表でした。
 「和歌の真名書」ということに、最初は理解が及びませんでした。しかし、例示を解説してもらう中で、次第に問題の所在がわかってきました。
 和歌の書かれ方から見て、漢字で和歌を書いた真意は何か、という点に、私は注目して聞きました。これも、今後の展開が楽しみです。

 この研究会のテーマは、少しずつみんなで考えていくことによって明らかになることが取り上げられます。
 回を重ねることで、ますますおもしろくなることでしょう。

 日本語の表記について、私は今、古写本『源氏物語』を「変体仮名」を交えた翻字を進めているので、この研究会でも成果の一部を発表しようと思っています。「翻字」ということにポイントを絞り、みなさんと問題点を共有し、いろいろと教えていただきたいと思っています。
 
 
 

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。

NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

Powered by Six Apart
Member since 07/2008