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2015年11月24日 (火)

平成27年11月18日にお亡くなりになった秋山虔先生へ

 平安時代の文学研究を牽引して来られた秋山虔先生の訃報が、先週の18日に伝わって来ました。突然でした。

 昨秋の中古文学会で先生とお話をしたときのことを、今思い出しています。
 新座にある立教大学で、先生と奥様が仲良くお茶を召し上がりながら、休憩なさっていました。ちょうどお見かけしたので、出来上がったばかりの私が編集したハーバード大学本「蜻蛉」の献本を、直接手渡しで差し上げました。

 先生はいつも、「よくやっているね」と励ましてくださいます。そのときも、「誰にでもできることではないですよ。古写本を整理して、これからの人のためにも、研究環境を整備してください」と、優しくおっしゃってくださいました。

 NPO法人を作るときにも、お手紙やお電話でご相談したり、アドバイスをいただいたりしました。直接の教え子ではない私にまで、ご配慮いただけたことに感謝しています。

 池田亀鑑に関する調査とその成果である編著を刊行するときにも、いろいろとお話をうかがい、編集や構成のヒントをいただきました。

 国文学研究資料館が品川から立川に移転して新館をお披露目した際、当時の館長だった伊井春樹先生から、来賓である秋山先生のお世話係を申し渡されました。
 一日中、秋山先生のおそばにいた日のことは、忘れることができません。館内をご案内しているときや、休憩なさっているときなどに、たくさんのお話をうかがうことができました。

 私などは、秋山先生の学問とはほとんど接点を持たない、古写本や文献資料の整理に明け暮れているだけです。しかし、それでも成果をお届けすると、ご丁寧なお言葉をいただけました。ありがたいことです。研究とは程遠い作業にしか過ぎない私の仕事にも、ご理解をいただけたことは幸せでした。

 今日は、会議が終わるとすぐに国文研を出ました。
 途中、月がクレーンに吊られているように見えたかと思うと、その前をモノレールが通りかかったので、思わずシャッターを切りました。


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 秋山先生のお通夜は、本駒込駅の近くにある臨済宗の養源寺でした。

 記帳を済ますとすぐに、藤原克己先生から声をかけられました。お忙しいのに、お気遣いをありがとうございました。

 本堂の上には、月が爽やかに照っていました。


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 国文学研究資料館の今西祐一郎館長とともにお斎の会場へ行くと、多くの先生方とお話をする機会に恵まれました。これも、秋山先生のお引き合わせです。

 小山利彦先生、『源氏物語【翻訳】事典』の編集再開について承知しました。
 笠間書院の大久保さん、小山先生のお話の通りですので、よろしくお願いします。
 日向一雅先生、関口さんには大いに羽ばたいてもらいましょう。
 堀川貴司先生、国文研で同期だった仲間が大活躍のさまは嬉しいかぎりです。

 多くの先生方にご挨拶できないままに、秋山先生のご冥福をお祈りしながら、斎場を後にしました。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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