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2015年11月14日 (土)

第39回 国際日本文学研究集会-2015-

 本日14日(土)と明日15日(日)の2日間は、国文学研究資料館2階大会議室で、国際日本文学研究集会が開催されています。

 今では数ある国際集会の中でも、日本文学研究ではもっとも老舗といえるイベントです(主催:国文学研究資料館/後援:総合研究大学院大学)。

 昭和53年(1978)2月に開催された第1回では、ドナルド・キーン先生が「日本におけるモダニズム作家について」、リチャード・マッキノン先生が「狂言と現代との接点」と題する特別講演をなさっています。

 以来、この研究集会から国際的な研究者を多数排出しています。
 来年は、記念すべき40年目を迎えます。

 今回も、興味深い視点からの発表が並んでいます。

 私は、個人的には須藤圭さんの研究発表が、今日の中では一番よくまとまっていたと思います。
 手堅く事例を整理し、明快でわかりやすい発表でした。


「源氏物語の「女にて見る」をどう訳すか ―翻訳のなかのジェンダーバイアス」 (須藤 圭・立命館大学助教)

 ショートセッションの部では、邱春泉さん(北京外国語大学博士課程、国文学研究資料館外来研究員)の「『とはずがたり』巻二に描かれた「色好み女房」としての自画像とその意義』」を、興味深く聞きました。ただし、15分という非常に短い限られた時間だったので、論文にまとめられたらあらためて読ませていただきます。

 今日の私は、この国際集会の総合司会を担当していたので、全体的な進行に気を取られていました。
 お一方ずつの発表にコメントを付す余裕はないので、勝手な感想はこれだけにしておきます。
 
 嬉しい出会いがありました。
 田中圭子さん(広島女学院大学総合研究所 客員研究員)と、初めて会えたのです。
 今回田中さんは、「〈新作薫物〉と平安文学 ─王朝の言葉とこころを具現化した香りたち─」というポスター発表で参加です。
 私がお香に興味があることはそれとして、田中さんには今は亡き森一郎先生から、私が取り組んでいる『源氏物語』の翻字のお手伝いをしてもらえる方として、以前に紹介していただいていました。しかし、私がバタバタするばかりの日々の中で、十分に力添えいただかないままに年月が経っていたのです。
 森先生からは「こき使って鍛えてやってくれ」、と仰ってくださったままでした。それが、やっと今日会えました。

 森先生がお元気なうちに、田中さんに仕事を手伝ってもらっている旨の報告ができなかったことが心残りでした。しかし、今日いろいろと話をして、森先生が太鼓判を押して紹介してくださっただけの方なので安心しました。

 森先生は、私が高校の教員をしていた時から、研究者の道を諦めないようにと、ご自分も同じ身にあったこともあってか、折々に励ましてくださっていました。ある時、突然に大学の教員の口を紹介してくださったことは、実現しなかったとはいえ教え子でも何でもない私に、本当に有り難いことでした。。

 これから、『源氏物語』に関して翻字などの仕事に田中さんも加わっていただき、一緒に取り組んでいこうと思います。
 ずっと気になっていたことだけに、遅ればせながら先生への報告ができることになり、とにかく安堵しています。

 もう一人、邱春泉さんは、ショートセッションの発表者です。
 河添房江先生からうかがっていたので、研究対象は異なるとはいえ、気にしながら発表を聞きました。しっかりしたいい発表でした。
 レセプションで親しく話をしました。中国での指導教授である張龍妹先生と、日本で指導なさっている河添先生の写真が掲載されている『源氏物語国際フォーラム集成』(源氏物語千年紀委員会編、平成21年3月、非売品)を、今回の発表記念として差し上げました。


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 これからのますますの活躍を楽しみにしたいと思います。

 個人的な話ばかりになりました。
 いい出会いがあったので、記し留めておくしだいです。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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