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2016年5月 6日 (金)

古写本『源氏物語』の翻字に関する凡例の追加(その3)—改丁(改頁)に関する新方針

 「変体仮名翻字版」の新しい凡例については、昨年正月に公開した以下の3回の記事で報告したことで確認をしているところです。
 この記事の中で「変体仮名混合版」とあるのは、今は「変体仮名翻字版」と呼んでいるものです。わかりやすい名称に変更していますので、読み替えてください。
 また、「その3」の「E-⑱」では漢字で書写された文字については「/〈漢字〉」という記号を付すとしています。しかし、これはその後の再検討の結果、【 】(隅付き括弧)で漢字を囲うことにしています。

「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その1)」(2015年01月18日)

「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その2)」(2015年01月19日)

「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その3)」(2015年01月21日)

 もちろん、これだけでは凡例として不十分です。
 次の記事では、その欠を補うものとして、〈左傍記〉〈行末右〉〈行末左〉〈丁末右〉〈丁末左〉を、付加情報を記述する符号として増補したことを報告しています。

「古写本『源氏物語』の翻字に関する凡例の追加(その1)」(2015年09月25日)

 その後も、さまざまな問題点に対処するために、付加情報の追加を検討してきました。しかし、まとまりきらないままに日時が経過していました。

「古写本『源氏物語』の翻字に関する凡例の追加(その2)」(2016年03月19日)

 以下に報告する【改頁(改丁)】の新方針は、翻字以外で諸写本全体にかかわるものです。
 書写状態を記述するための符号である【改頁(改丁)】の方針は、従来とは大きく方針の転換となるものであり喫緊の課題でした。今の時点で確定として、前進していきたいと思います。

 NPO活動の一環として翻字のお手伝いをしてくださっているOさんから、改頁に関する質問と確認をいただきました。
 これをきっかけとして、次のように「変体仮名翻字版」の新しい作業用の凡例を整理しました。

 まだまだ、再検討すべき凡例はあります。特に、翻字作業用のマニュアルとしての凡例は、いまだに確定していないので、大急ぎでまとめているところです。多くの方々に翻字をお願いしながら、この付加情報に関しては後追いで、泥縄式に確定しているのが現状です。
 『源氏物語別本集成』と『源氏物語別本集成 続』という作業と成果を経て、翻字に関してはほぼ凡例は出来上がっていました。しかし、「変体仮名翻字版」となり、翻字作業もNPO法人を母体とする研究者ではない方々のお力添えをいただく、ということで展開しています。そのこともあり、一人で方針を決めていると、どうしても翻字方針が揺れてしまいます。
 実際に「変体仮名翻字版」の翻字をなさっている方々からの意見が、今は一番心強いアドバイスとなります。
 今後とも、みなさまからお寄せいただく疑問点を中心にして、よりわかりやすいデータベース作成用マニュアルに育てていきたいと思っています。


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【凡例(案)】(2016/05/05)


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■【改頁(改丁)】の新方針
※ 各丁ごとに、最終文節が書写されている箇所の丁数と表裏を、丸カッコ内に明記する。
   例1 みちひき可葉志/(2オ)   ・・・380117-000(歴博本「鈴虫」)
   (従来は、続く次頁冒頭の字句に付加情報を付していた。「たまふへき/〈改頁〉」)
  丁末で文字が泣き別れしている場合は、次頁冒頭の一文字に〈次頁〉と付して掲示する。
   例2 きはや可尓/(1ウ)や〈次頁〉   ・・・380082-000(歴博本「鈴虫」)
   (従来は、「きはやかに/や〈改頁〉」としていた。)
 なお、使用する文字・記号・数字は、原則として全角文字とし、2桁以上の数字の場合のみ半角数字とする。
 これらは、すべてテキスト・データベースで検索する際の便宜を考慮しての処置である。

 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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