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2016年7月 3日 (日)

池田本『源氏物語』が高精細カラー印刷で刊行開始

 待ち望んでいた『源氏物語』の池田本(第3期第1回配本)が、八木書店より刊行開始となりました。
 この池田本は「新天理図書館善本叢書」の中において、全10巻セットとして今後2年で完結するものです。


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 本巻には、「桐壺・帚木・空蟬・夕顔・若紫」の5帖を収録しています。
 岡嶌偉久子さんによる詳細な解題は、次の2編と付編で構成されています。


『源氏物語 池田本』解題 —書誌的概要

各巻の書誌的事項 —桐壺・帚木・空蟬・夕顔・若紫—

〔付〕池田本と伝明融筆臨模本 —書写様式・合点その他の様相から— 桐壺・帚木巻

 本書のカラー印刷については、かねてより八木書店の会長より伺っていました。
 池田本については、次の記事に述べたことにそのすべてを譲ります。

「千代田図書館の調査中に八木書店の会長と池田本談義」(2014年12月04日)

 この記事の末尾で、「翻字確認と字母翻字および校訂本文と各巻の小見出しを作成する仕事をお手伝いしてくださる方を募ります。」と記しました。
 しかし、この作業は遅々として進展していません。すべて私の段取りの悪さからであり、バタバタするばかりの日々の中で停滞しています。お待ちの方々には、本当に申し訳ないことです。

 今回、池田本の精彩な影印版が刊行されたことを契機に、「翻字確認・字母翻字・校訂本文・小見出し」の作成をさらに推進させることにします。
 影印本が全国どこでも見られる環境ができたので、この翻字などの仕事がやりやすくなりました。そのためにも、全国の公共図書館や大学などで、本叢書を配架してくださることを希望します。次の世代が『源氏物語』を読む上で、この池田本は基本資料となるものだと確信しています。
 また、活字本による『源氏物語』の研究だけに終始せず、少しでも多くの方が古写本に接しながら、日本の文化としての変体仮名を読むスキルを次世代に継承するためにも、この本は意義のあるものだと思います。

 そこで、池田本の「翻字確認・字母翻字・校訂本文・小見出し」のお手伝いをしてくださる方を、あらためて募ります。
 本ブログのコメント欄を通して連絡をください。
 新しい『源氏物語』の受容環境を構築するためにも、意欲的な協力者と参加者をお待ちしています。

 この池田本に関するプロジェクトは、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の主要な事業でもあります。一過性のものではありません。私が作業に関われなくなっても、NPO法人として末長く継承し更新されますので、安心して翻字および校訂の仕事に協力してください。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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