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2016年8月 8日 (月)

インドの「オリヤー語」を「オディア語」と言い替えること

 現在、今秋11月にインド・ニューデリーで開催する「第8回 インド国際日本文学研究集会」に関して、現地の若手研究者の方々と情報交換をしています。その研究集会の詳細は、もう少しお待ちください。

 その準備中において、これまで「オリヤー語」と言っていた言語が、これからは「オディア語」と言うことになるらしい、という情報が入ってきました。

 デリー大学のナビン・パンダさんからのメールに「オディア語」とあったことから、この件について問い合わせることで最新情報が得られたのです。

 パンダさんからのご教示をまとめると、次のような状況にあることがわかりました。

 最近、インドの「Orissa 州」は「Odisha 州」になり、それに伴って「Oriya 語」は「Odia 語」として使われるようになってきている、ということです。そのために、パンダさんは私へのメールで、「オディア語」という単語を使って連絡をくださったのです。

 ただし、日本の国際交流基金などでは、現在がそうであるように、「オリヤー語」という通称の単語がしばらくは使われることでしょう。

 かつて「ボンベイ」と言われた地名が今は「ムンバイ」に、「カルカッタ」は「コルカタ」に、「マドラス」は「チェンナイ」に、「バンガロール」が「ベンガルール」と呼ばれるようになっています。

 直近の例でいえば、ニューデリーの近郊都市である「グルガオン」が、今年の4月に「グルグラム」に変わりました。
 私は2002年にインドで3ヶ月間、客員として滞在しました。その時、同じ宿で得難い濃密な日々を共にした中島岳志君に、買い物や古本屋巡りで「グルガオン」へ何度も連れて行ってもらいました。その後も、何度か行きました。
 また、日本の若者たちが滞在できる場所として、「グルガオン」にマンションを共同購入しようか、などと言い合って、モデルルームを見ながら不動産物件を探したこともありました。その「グルガオン」が「グルグラム」になったと急に言われても、それがあの「グルガオン」だとは、すぐには思い至りません。

 これらは、インドがイギリスの植民地だった時代の英語読みを、最近になって現地の発音に戻そうという運動によるものだと聞いています。

 そもそも、インドには2000もの言語があります。そしてさらにややこしいことに、公用語はヒンディー語、補助公用語は英語、憲法で公認された公用語がさらに17言語もあるのです。インドのお札を見ると、たくさんの言語で数字が書いてあることは有名です。

 地名に関して言えば、最初は新旧両方が混在していました。しかし、次第に「ムンバイ」や「コルカタ」や「チェンナイ」に固定しています。まもなく「グルグラム」も定着するのでしょう。

 そうした例を見ると、「オリヤー語」についても同じことが展開しそうです。そうであるならば、現時点での呼称は「オディア語(オリヤー語)」と表記することで、これから作成する資料等を末長く使っていただけるように対処した方がいいと思うようになりました。
 「オディア語」ということばが普及したら、カッコ付きの「オリヤー語」の部分を取り外せばいいのです。

 独断ですみません。
 従来の「オリヤー語」について、今後は「オディア語(オリヤー語)」と表記することにします。
 これによって、現在確認している『源氏物語』の多言語翻訳の言語数は、「エスペラント訳『源氏物語』は33種類目の言語による翻訳」(2016年06月12日)で報告した33言語の内、「オディア語(オリヤー語)」だけを補訂した33言語となります。


【『源氏物語』が翻訳されている33種類の言語】
    (2016年08月08日 現在)
アッサム語(印度)・アラビア語・イタリア語・ウルドゥー語(印度)・英語・エスペラント・オランダ語・オディア語(オリヤー語・印度)・クロアチア語・スウェーデン語・スペイン語・スロベニア語・セルビア語・タミル語(印度)・チェコ語・中国語(簡体字)・中国語(繁体字)・テルグ語(印度)・ドイツ語・トルコ語・現代日本語・ハンガリー語・韓国語・パンジャビ語(印度)・ヒンディー語(印度)・フィンランド語・フランス語・ベトナム語・ポルトガル語・マラヤラム語(印度)・モンゴル語・リトアニア語・ロシア語

 このことに関してのご意見を、ご自由に本記事のコメント欄を使ってお寄せいただけると幸いです。
 
 
 

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NPO法人〈源氏物語電子資料館〉広報室より

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